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Title:MADE IN KYUSHUの“キリン一番搾り”

日本最古の農業文化を持つ福岡の生産者が、情熱を持って育て上げたビール大麦。
MADE IN KYUSHUの“キリン一番搾り”が持つ本当の姿。

●MADE IN KYUSHUのキリン一番搾り

福岡県糸島市で栽培されるビール大麦。 山と海の近いこの地で高品質の麦を育てるために試行錯誤が繰り返されている。

福岡県糸島市で栽培されるビール大麦。
山と海の近いこの地で高品質の麦を育てるために試行錯誤が繰り返されている。



国産ビールの雄、キリンビールのフラグシップブランド・キリン一番搾り。
麦100%の贅沢な造りから来る芳醇な味わいは、多くのビール愛好家の喉を潤し、特に2009年のオールモルト化以降、多くの消費者から高い評価を得続けている。

その一番搾りの美味しさの秘密は、素材へのこだわり、特に厳選されたビール大麦にあることは、多くのビール愛好家が認めるところであろう。
だが、福岡工場で造られる一番搾りは、福岡・佐賀の生産者が育てた九州産のビール大麦が使われていることを知る人は少ないかもしれない。
さらには、そこにはビール大麦に対する情熱とプライドと愛情を持った多くの生産者の存在があることを知る人もまた少ないだろう。

そう、九州のキリン一番搾りは、多くの生産者の想いが詰まったMADE IN KYUSHUのビールなのだ。

●日本最古の農業文化が生んだプライドと情熱

「糸島は農作物を作る場所としては決して適した場所ではありません」
そう語るのはJA糸島の職員として多くの生産者の“土作り”に関わる古藤俊二氏。
キリン一番搾り等の原料となるビール大麦の福岡での栽培地の1つが、その糸島である。

JA糸島・麦部会の皆さん。50軒の生産者がキリン一番搾りのビール大麦を栽培。 20代・30代の若い生産者も多い。

JA糸島・麦部会の皆さん。50軒の生産者がキリン一番搾りのビール大麦を栽培。
20代・30代の若い生産者も多い。



氏は糸島の農業の特徴をこのように続けてくれた。

「確かに糸島の土地は農業向きではなかったかもしれません。しかし、糸島の生産者には伊都国(魏志倭人伝にも紹介される弥生時代の倭の国の1つ)から続く農業の伝統があり、不利な場所であってもどうにかしようという情熱と技術を持った生産者が多くいるのです。不利があったとしても肥料を工夫し、技術を工夫し、乗り越えていく。それが糸島の農家達なのです」

糸島でのビール大麦作りが始まったのは約30年前。
乾燥地向きと言われるビール大麦を栽培するには、やはり糸島は最適地とは言えなかったかもしれない。しかし、日本最古の農業文化の伝統を持つ糸島の生産者達は、その不利を情熱とプライドを持って乗り越えていった。

「私達は作るからには日本一のビール大麦を作ろうと仲間と話しています」

JA糸島で約50軒あるビール大麦の生産者。その生産者を束ねる麦部会の部会長・小金丸満氏は溌剌とした笑顔と共にそう話してくれた。

JA糸島・麦部会部会長の小金丸満氏。ビール大麦作りのエキスパート

JA糸島・麦部会部会長の小金丸満氏。ビール大麦作りのエキスパート



「何を日本一というのかは、色々あると思います。ただし私達は日本一の最高品質であることを目指しています。
ビール大麦の品質は1つにはタンパクの質、さらには容積重と言われる『実の重さ』が大事になります。これらは麦芽(モルト)と言われるビールの原料を作る上での大事な要素です。美味しいビールを作るためには、質の高い麦芽が必要になります。そしてそのためには『麦芽になってからの状態』を意識した高品質のビール大麦を私達が育てる必要があるのです。
ビール大麦は難しい作物です。不作と豊作の波が激しいのです。その中にあっても高い品質のビール大麦を、毎年ちゃんと量を揃えて育てること。私達はそのために試行錯誤を繰り返しています」

 

●「キリンビールが好きだから!」

ビール大麦の栽培方法はあまり一般には知られていないだろう。

トラクターにはキリン一番搾りのシールが掲げられている。

トラクターにはキリン一番搾りのシールが掲げられている。



例えば1月から2月の早春の寒い時期に行われる「踏圧(とうあつ)」あるいは「麦ふみ」と言われる作業。それは、文字通り芽の出たビール大麦をローラーで踏む作業だが、あえて踏むことにより芽を傷つけ、葉の厚い強い麦を育てる作業だ。
あるいは「土入れ」。乾燥して硬くなった土を崩して柔らかくすることで水の通りを良くする作業を土入れと言う。
そのような作業を繰り返しながら、その年の気候、寒さの加減や降雨量などを見極めつつ、肥料の量なども調整しながら品質の高いビール大麦を育てていく。

それらの作業の大変さは、農業を知らない人間からしたら計り知れないものがある。

しかし、小金丸さんはあっけらかんとした笑顔でこう言い放つ。
「私はね、キリンビールが大好きだから」

国内に唯一、キリンビール福岡工場のみにある製麦設備。

国内に唯一、キリンビール福岡工場のみにある製麦設備。



「私だけではなく、仲間もキリン一番搾りのビール大麦を育てていることに誇りを持っています。トラクターや乾燥機にキリンラガーやキリン一番搾りの大きなシールを貼っている仲間もいますよ。キリンビールのビール大麦を作っているのは自分達だという気持ち。それが私達を支えてくれています。」

 

●日本で唯一福岡工場のみが可能な「製麦」工程

実は、キリンビール福岡工場には日本で唯一ここにしかない設備が存在する。
それは「製麦」と言われる、ビール大麦を麦芽にするための設備である。

生産されたビール大麦はそのままビールの原料となるわけではない。ビール大麦を水に浸し、発芽させ、さらにその発芽した麦を一気に乾燥させて芽と根を取った状態にする。そうして生まれるのが麦芽(モルト)なのだ。

今夜はMADE IN KYUSHUのキリン一番搾りで乾杯!!

今夜はMADE IN KYUSHUのキリン一番搾りで乾杯!!



その作業を行うには工場と生産者との品質に対する緊密なやり取りが必要になり、福岡工場がこの製麦の設備を国内で唯一持つことが出来ている背景には、福岡の生産者との関係があってのことなのだ。

 

●自分達の分身を育てています

「私達は自分たちの分身を育てています。もし可能ならば、お客様には少しでもキリン一番搾りが作られる過程、製造の過程を知って味わっていただければと思っています。そしてキリン一番搾りは地元で出来た安心安全なビール大麦で作っていることを知って下さればと思います」
その言葉にはJA糸島麦部会の生産者の方々の想いが詰まっている。

いや、糸島の生産者の方々だけではないだろう。
福岡・佐賀でキリン一番搾りのビール大麦を作っている生産者の方々や、キリンビールの福岡工場の皆さん、キリン一番搾りに関わる全ての人たちの想いがそこにはある。

MADE IN KYUSHUのキリン一番搾り。

今夜は九州のキリン一番搾りで乾杯してみませんか?

Title:【九州の食材】ななやま農園・武藤智英氏が作る七山たまご

鶏舎

唐津市七山の山の谷あいにある鶏舎。養鶏場としては決して大きくはない。



「営業はほぼ飛び込みです」

農家が販路開拓のために飛び込み営業をする話などそうは聞かない。しかし、それをあっけらかんと笑いながら当たり前のように言い放つ「ななやま農園」の武藤智英氏は、農家とは思えないエネルギッシュな雰囲気を持つ人だ。

福岡から糸島に入り北に約30分車を走らせると唐津市七山(旧七山村)に入る。そこからさらに山道を15分ほど登った先の山の谷筋にある大屋敷という集落に武藤氏が経営する「ななやま農園」はある。

「ななやま農園」の作る食材は卵。「七山たまご」の名前でスーパー、飲食店、旅館などに卸し、福岡市内だけでも約40社、佐賀県内の取引先を含めると100社にのぼる取引先を持つ。取引先は全て直販のみ。その開拓を「配送ルートに合わせて目についたお店があれば飛び込んでお話をさせて頂く中で広げていきました」というからやはり並のバイタリティではない。

平成16年に新規就農した「ななやま農園」の武藤智英氏。

平成16年に新規就農した「ななやま農園」の武藤智英氏。



「飛び込み営業はダメ元ですから。私共の卵をどのお店が評価して頂けるかはこちらでは分かりません。だから、まずは『当たって砕けろ』の気持ちで話に行きます。」

「ななやま農園」は新規就農で平成16年に創業。元々は「海が好きで」若い頃はヨットの選手として世界選手権に出場した経歴も持つ。農業を始めたきっかけは、ちょうど仕事を辞めて手が空いていた時に、唐津市で農業を営む親戚から、「ちょっと手伝ってくれ」と声をかけられたことから。そこからさらに唐津市鏡山の「ポンポコ村ベコニアガーデン」の立ち上げにも関わり経験を積む中で農業を志すようになる。

しかし、元々実家が農家でもなく土地もない武藤氏が農業をするためのハードルは高く、何をするかに悩む中で行政とも相談しながら決めたのが養鶏業。養鶏場に決めた理由はスタイル。「回っていれば仕事は午前中に終わります。午後からは自由。そのスタイルが自分に合っていると思いました」と。それだけを聞くと楽をしようとしているように聞こえるがそうでもない。「そう

鶏は全て放し飼いで育てる。

鶏は全て放し飼いで育てる。



は言っても農業は手をかけようとすればどこまでもかけられますし、サボろうと思えばいくらでもサボれます。結局は自分に返ってくるので手は抜けません」

と、武藤氏ははにかんだ笑いを見せてくれた。

「私は農業半分商売半分と思っています。私のところでは市場に出すことも農協に出すことも出来ないので、その中で卵をきちんと販売していくことを考える必要があります。その中で少量生産でも付加価値の高い卵を、その価値の分かって下さる取引先に売ることを考えています」

「七山たまご」は卸で1個50円。決して安くはない。それでも前述のように多くの取引先を持つことが出来ているのは、やはり卵の品質の高さ。質の高い卵を生産するためのポイントは「飼育方法・餌・環境の3つ」と武藤氏は教えて下さった。

人口の配合飼料は一切使っていない鶏は健康そのもの

人口の配合飼料は一切使っていない鶏は健康そのもの



その言葉通りに「ななやま農園」の鶏は全て放し飼い。大規模な養鶏場のような1匹ずつ籠に入れて管理する工場的なスタイルは「鶏にストレスを与えるから考えていません」と。さらに餌は工業的に作られた配合飼料は一切使わず、遺伝子組み換えをしていないトウモロコシ・大豆・米などを与えている。

これらの餌は、当然コストはかかるがそれでも卵の質に直結する要素なだけにこだわっている。

さらに環境。唐津市七山大屋敷という集落は山の谷に位置するだけに風通しが良く、夏でも涼しい。夏の暑さは鶏にとってもストレスになる要素だが、この環境だからこそ鶏を放し飼いでもストレスなく健康的に育てることが出来るのだ。

そうやって育てられた元気な鶏から生まれる「七山たまご」には臭みがなく、卵かけご飯など生

巣箱の中の卵。1700羽の鶏が1日1300個の卵を産む。

巣箱の中の卵。1700羽の鶏が1日1300個の卵を産む。



で食べるのが一番美味しい。さらにコシが強く玉子焼やケーキのスポンジに使うと通常の卵とはふくらみ方が全く違うと言う。

現在飼育している鶏は1700羽。そこから毎日1300個の卵が採れる。スタッフは武藤氏の他には奥様と2人のパートさんのみ。自分たちの手の届く範囲できちんと手をかけながら高品質の卵を生産する。小さいが、その小ささも含めて誇りを感じるスタイルだ。

武藤氏にこれからの抱負を聞くと「ちょっと最近忙しかったんでねぇ、少しリラックスしたいです」といたずらっ子のような笑顔で答えてくれた。ただ、その言葉の背景には体に無理をさせないという意味以上に、自分が無理をすることで卵の品質維持が出来なくなることの懸念も含まれていると感じられた。

山奥の小さな養鶏場。だが小さくともプライドを持って品質作りに取り組み、お客様を自ら動いて作っていく。その「ななやま農園」のスタイルには、これからの農業の在り方の1つのモデルがあるように思える。

店舗データ

店名 ななやま自然農園
住所 佐賀県唐津市七山大屋敷
電話 0955-58-3077

Title:フードスタジアム九州創刊にあたって

フードスタジアム九州の編集長を務めます、島瀬武彦です。

まず、フードスタジアム九州創刊にあたりご助力ご指導頂いた多くの方々へお礼を申し上げます。

特にサイト準備にあたり応援の声を何度もお寄せ下さったフードスタジアム東京編集長佐藤こうぞう様、無知な私を一からご指導下さったフードスタジアム東京大山正様、サイト構築にご迷惑をおかけしながらもご協力頂いたフードスタジアム東京川邉千穂様と株式会社OISON迫村大介様、先輩としてのご助言を頂きましたフードスタジアム関西編集長今富信至様、「もっと飲食店のことを勉強しないと」と厳しいお言葉の裏腹に多くの魅力的な福岡の飲食店をご紹介下さいました「焼とりの八兵衛」八島且典様、八島様と共に博多らしい飲食店をお教え頂きました「もつ鍋一慶」中尾慎一郎様、食をベースにした観光についてのご助言を頂きました福岡市経済観光局理事合野弘一様、福岡の魅力的な酒蔵を多くご紹介下さいました「とどろき酒店」轟木渡様、世界に向けての発信にアドバイスを頂きました「食に関するコンサルタント」大久保一彦様、「取材先をご紹介しますよ」とありがたいお言葉をかけて頂きましたアイブリッジ代表井上義浩様とサウスバウンド株式会社小寺史郎様、福岡のメディアの先輩としてのご助言をいただきましたBOND編集長小柳俊郎様、専門メディアとしての姿勢をお教え下さった日経レストラン編集長戸田顕司様、皆様のおかげでフードスタジアム九州は創刊を迎えることが出来ました。

本当に、ありがとうございました。

ここに、フードスタジアム九州は新たな冒険の旅を始めます。

フードスタジアム九州が何を想い何を目指そうとしているのか、それは巻頭にも掲げました「フードスタジアム九州マニフェスト8カ条」をご覧いただくと分かると思います。

「九州の新しい食文化の誕生の起爆剤となり、それを国内全域と世界に発信します」

大それた宣言かもしれません。そして、メディアが飲食店の新しい動きを作るわけではありません。新しい飲食店を求めるお客様の声なき声と、それに応えるべく更なる進化を目指す飲食店の皆様の想いを集めながら、フードスタジアム九州は歩みたいと考えております。

さらにマニフェストを掲げた以上、それを実行する必要があります。それは編集長である私に課せられた責任であると考えます。

10年後、九州の飲食店はどのような状況になっているでしょうか?

先の見通せない現代の中で10年後を正確に予想できている方は少ないと思います。

しかし、だからこそ可能性はあります。

人の未来を作るのは人です。九州の飲食人が素晴らしい10年後を思い浮かべ、その可能性を信じ行動するならば、そこには間違いなく素晴らしい未来があると信じます。

その可能性を信じる皆様のお役にたてるメディアとなるべく、フードスタジアム九州はこれより奮闘努力いたします。

今後とも、当サイトをご愛顧のほど、よろしくお願いします。

 




 

島瀬武彦島瀬モノクロ横

1971年7月20日生まれ。山口県山口市出身。学習院大学フランス文学科中退後、家業の喫茶店の2代目として飲食店経営に関わる。山口県山口市徳地という山の中の田舎の立地に苦戦する中で、神田昌典氏が主宰する「顧客獲得実践会」に参加。通販業界が使うダイレクトレスポンスマーケティングの手法を飲食店の集客に応用することで売上を劇的に改善。2004年よりマーケティング・戦略コンサルタントとして活動。2014年よりフードスタジアム九州編集長を務める。

 

 

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