■飲食店とワインインポーターのコラボ「ToscanAmore 2014 in Fukuoka(トスカーナモーレ福岡 2014)」
イタリアのトスカーナと言われると、皆さんは何を思い浮かべるだろうか?
おそらく多くの人達にとってのトスカーナは、イタリアルネッサンスの中心になったフィレンツェや、斜塔で有名なピサといった歴史を感じさせる街がある地域というイメージだろう。
そのトスカーナが今、飲食店にとって関連する2つの分野で話題を呼んでいることをご存じだろうか?
その分野の1つ目は料理。
トスカーナ地方の料理の多くは肉や野菜をシンプルかつ豪快に提供することを特徴にしているが、さらにイノシシやウサギ、キジやウズラと言った野禽類いわゆるジビエを使った料理の伝統を持っている。
トスカーナのジビエ料理はイノシシなどの野禽の持つ独特の臭みを消すのではなく、むしろその風味を調和させる味付けを特徴にしている。
その味の作り方はジビエブームの影響の中で今、日本においても注目を集める料理となっている。
またもう1つの分野とはワイン。
元々トスカーナ地方はサンジョヴェーゼ種を中心にした葡萄の栽培適地であり世界でも屈指の名醸造地として知られる。
特にサンジョヴェーゼ種をメインにしたキャンティは、トスカーナだけではなくイタリアを代表する生産地としてご存じの方も多いだろう。
しかし、近年のワイン醸造地で巻き起こっている「伝統と革新」の渦はトスカーナ地方でも例外ではなく、サンジョヴェーゼ種だけではなくメルロー種やカベルネ・ソーヴィニョン種などのメジャー品種を使ったバラエティに富んだワインの生産がトスカーナにおいても拍車がかかり、多様性のあるワイン生産地としてより注目を集める地域になっているのだ。
そのトスカーナのワインに注目しながら、さらに今の福岡のイタリア料理とトスカーナワインのマリアージュを提案するイベント「ToscanAmore 2014 in Fukuoka(トスカーナモーレ福岡 2014)」が、現在、国内有数のワインインポーターである(株)モトックスと福岡市内40店舗のイタリア料理店とのコラボで開催されている。
(株)モトックスはトスカーナのワインにおいては業界最多の28か所の生産者との取引を持ち、キャンティはもちろん、良質かつ多様性に富んだ現代のトスカーナワインを積極的に輸入しているが、さらに以前より山と海に囲まれ良質な食材が手に入りやすい福岡のイタリア料理を「そのレベルは日本においてもきわめて高い」と注目していた。
その中で「トスカーナモーレ福岡 2014」は(株)モトックスから福岡市内のイタリア料理店に呼びかけを行い開催。
期間中は各店が(株)モトックスの扱うトスカーナワインからチョイスした一本と、そのワインに合わせた各店の特別料理を「おすすめ一皿」として提供されている。
この「トスカーナモーレ福岡 2014」は、ワインインポーターと飲食店のコラボに留まらず、ワインと料理のマリアージュを一歩踏み込んだ形で提案しその内容を公開することで、イタリア料理というカテゴリーを越えて他業態の飲食店にとっても学びのあるイベントになっている。
そこで、この記事では(株)モトックスの協力の下、「トスカーナモーレ」でおすすめの一皿を公開している福岡市内イタリア料理店の中から2店に注目して、その料理とトスカーナワインのマリアージュの例を紹介したい。
■トスカーナ伝統料理を福岡の食材で表現「カンティーナ ガシーヨ」
中央区渡辺通りにある「カンティーナ ガシーヨ」が提案する料理は、まさにトスカーナの伝統的な料理の福岡アレンジと言って良い。
さらに「カンティーナ ガシーヨ」からは今回のトスカーナモーレで3皿の「おすすめの一皿」とそれに合う4種のワインが公開されている。
先ず注目は「イノシシのパッパルデッレ」(1500円)。トスカーナを代表するパスタ料理の一つであり、さらにはジビエ料理としても有名な「パッパルデッレ」。赤ワインでマリネしたイノシシを自家製のサルシッチャ、栗を加えじっくりと煮込みソースにしている。
2皿目は「トスカーナ産生ハム」(1100円)。
トスカーナの生ハムはパルマやサンダニエーレ産に比べると乾燥が進んでいるが、独特の風味、凝縮した旨みはぜひ一度食べてみる価値がある。
3皿目は「宗像牛のタリアータ」(2400円)。
Tボーンステーキに代表されるようにシンプルに焼いた料理も好まれるのがトスカーナ地方の肉料理。それに倣って地元福岡の宗像牛の赤身をさっと焼き、トスカーナ産のEXVオリ-ブオイルで仕上げたのが「宗像牛のタリアータ」だ。
これらの料理に合わせるワインは以下の4種。
1・ルナ ディ モンテ2013 辛口白(希望小売価格1750円)
2.ルオーレ2011 ポッジョトンド 赤(希望小売価格2200円)
3.ラ・トラディツィオーネ キャンティクラシッコ2010 ポッジョピアーノ 赤(希望小売価格3800円)
4.ダリア トスカーナ2010 赤(希望小売価格2000円)
「ルナ ディ モンテ2013」はバナナ、栗、そして香草の華やかな香りを持った辛口の白ワイン。口にすると最初にフルーツ感たっぷりの厚みのある果実味、そしてフレッシュな酸、硬質なミネラルが続く。「カンティーナ ガシーヨ」がすすめる3皿のどれにも合すことが出来る応用力の高い白ワインだ。
「キャンティ スペルオーレ2011 ポッジョトンド」に合わせる料理は「宗像牛のタリアータ」がおすすめ。ジューシーな肉汁とトスカーナ産のEXVオリーブオイルの合わさった味わいにサンジョヴェーゼ種のチャーミングさが良く合う。「イノシシのパッパルデッレ」に合わせても面白い。「イノシシのパッパルデッレ」のローズマリー、自家製サルシッチャ、カカオ、栗と色々な香りと味の要素を隠し味にした複雑な構成は上質なキャンティにぴったり。
「ラ・トラディツィオーネ キャンティクラシッコ2010 ポッジョピアーノ」
には「トスカーナ産生ハム」の程良い熟成感と凝縮感に合わせると美味しい。しっかりとしたボディの中にあるサンジョヴェーゼならではの酸味が生ハムの旨みをうまく広げ、さらにオイリーな味わいをすっと流してくれる。
さらに「イノシシのパッパルデッレ」と合わせても妙味がある。
「ダリア トスカーナ2010」には「イノシシのパッパルデッレ」のトマトを少なめに赤ワインを多めした “赤ワインソース”的な味わいが良く合う。濃厚滑らかな果実味で全てが上品に調和した優雅なフルボディの味わいは「トスカーナ産生ハム」と一緒に楽しんでも良いだろう。
■高砂の隠れ屋的イタリアン「アルベロ」のマリアージュ
中央区高砂1丁目の「アルベロ」。イタリア語で木を意味する「ALBERO」の名の通りに木造古民家を改装して作られた店内は古民家独特の味のある雰囲気で、隠れ家的イタリアンとして人気の店だ。
料理は新鮮な食材、特に長崎県五島の食材をメインに九州の美味しさをイタリアンで表現している。
その「アルベロ」がトスカーナワインとのマリアージュを提案する「おすすめの一皿」は「 五島牛モツミックスのトマト煮込み」。
五島に吹く潮風にあたって育った自然の草を食べて育つ五島牛は、肉質が良くやわらかく香りも良い。もちろんモツも健康的な旨さにあふれている。その五島牛のモツの脂の旨みを、トマトソース・チーズ・パプリカ粉の香りで調和させた一品だ。
それに合わせるのは洗練されたキァンティクラシコが良い。
おすすめは、濃密なお香りと凝縮された味わいを持つ「クレメンテ VII キァンティクラシコ」(希望小売価格2550円)。
さらに2年の熟成で芳醇な香りと豊かな風味、深いコクを持つ「クレメンテ VII キァンティクラシコ リゼルヴァ」(希望小売価格3300円)
そして名醸造家パオロ・バガジーニがキキャンティの地で手掛けた特別なワイン「イル フトゥーロ」(希望小売価格6800円)
その3本のどれもが五島牛のモツとのマリアージュを楽しめる。
■これからのワインの流れに乗るために
「ToscanAmore 2014 in Fukuoka(トスカーナモーレ福岡 2014)」は11月30日まで開催されている。
このイベントを通してトスカーナワインと福岡のイタリアンの実力を改めて確認してみるのも良いだろう。
さらにこの機会にトスカーナのワインだけではなく、ワインと自店の料理のマリアージュを考えた「おすすめの一皿」を考えてみては如何だろうか?
飲食店のワインの需要が深まるであろうこれからは、そのような意欲的な取り組みをする飲食店が増えて来ると予想できるが、(株)モトックスも自社のノウハウを基にそのお店の料理に合わせたワインの提案をすることが可能だ。
(問い合わせは(株)モトックス・西日本チームへ)
ワインと料理のマリアージュ。
あなたのお店でもぜひ考えてみてはどうだろうか?
トスカーナモーレ福岡 2014 おすすめの一皿紹介
https://www.facebook.com/festaFukuoka
「トスカーナモーレ福岡 2014」詳細
http://wine-link.net/pc/campaign/420009
記事作成協力店舗
「カンティーナ ガシーヨ」
住所 福岡市中央区渡辺通り2-2-1西村ビル2F
電話 092-752-1222
HP http://www12.ocn.ne.jp/~gashiyo/
「アルベロ」
住所 福岡市中央区高砂1-7-4-2F
電話 092-286-6718
HP http://www.albero06.com/
この記事のワインに関するお問い合わせ
(株)モトックス 西日本チーム
TEL:06-6723-3135(代)