2012年から始まった第7次ワインブーム。
そのブームを牽引しているのは低価格輸入ワインの存在と言われています。
フランスだけではなくスペイン、イタリア、アメリカ、南米、アフリカと世界各地のワイン生産地で巻き起こる「伝統と革新」の流れの中で、低価格でありながら高品質なワインが次々と生まれ、それらが日本にも輸入されることでワイン市場を一気に拡大させたのです。
その流れは飲食店でも明らかな影響を産んでいます。
かつては居酒屋や低価格帯のお店では「ビールで乾杯」が当たり前でしたし、それ以外の選択肢はないと言って良いほどでした。
しかし、今や「最初の一杯はスパークリングワイン」という場面がどのお店でも増えていますね。
その傾向が年々高まる中で、では今のお客様が満足するクオリティの「低価格&高品質」のスパークリングワインをどうチョイスするか頭を悩ませているドリンク担当の方も多いと思います。
そこで今回はこれから年末にかけての、クリスマスや新年のお祝いにふさわしいスパークリングワインを(株)モトックスの西日本チームの皆さんからお聞きしました。
(株)モトックスは国内有数のワインインポーターであると同時に早くから「VALUE&QUALITY」を商品コンセプトとして打ち出すことで、正に現在の「低価格&高品質」ワイン市場を牽引する存在です。
その(株)モトックスの西日本チームの皆さんが紹介するスパークリングワインは、そのまま今年のクリスマス&ニューイヤーにうってつけのスパークリングワインばかりです。
6名のチームの皆様それぞれご自身の言葉でご紹介頂いています。
ぜひぜひ参考にされて下さい!!
■元シャンパーニュの作り手がリムーで造る泡
~ドメーヌ・ジ・ロレンス クレマン・ド・リムー・レ・グレムノス フランス(希望小売価格2300円)
ドメーヌ・ジ・ロレンスは、もともと1980年代にシャンパーニュの作り手であるミッシェル・ドゥヴァン氏が、リムーのテロワールに惚れ込んで立ち上げたスパークリングワインを専門とする小さなワイナリー。元シャンパーニュの生産者が南仏の中でも冷涼な気候を持つリムーで造るスパークリングワインっていうだけで興味をそそります。
また、キュヴェ(一番搾り)だけを使用しているという醸造のこだわりの他に、きれいな酸と果実味を出すために他の生産者より収穫を早めにすることでブドウが完熟しすぎるのを防ぎ、酸とフレッシュさのバランスを保つという収穫時の工夫をされているというこだわり。さすが、元シャンパーニュの生産者です。もちろん、値段はシャンパーニュ以下の価格で買えるというのも魅力的ですね。私はこのワインを取扱いした時からクリーミーできめ細かい泡があり、好きなワインの一つでしたが、先日、改めて飲んでみました。
成熟度の高さを伺える黄金色の外観。リンゴ、黄桃、洋梨のようなアロマ。ほんのりアーモンドやナッツの香ばしい香りやバターの香りも感じられる。シャキッとクリーンな口当たり、繊細でクリーミーなきめ細かい泡。トロピカルな果実味と鋭く引き締まった酸味が特徴。心地よい酸味が長く続きます。まさに、シャンパーニュ顔負けの味わいです。これからの時期は、ローストビーフや、トマト煮込み料理、クリーミーな泡があるので、クリームとの相性も良く、これからの時期にもピッタリなクレマンです。ケーキとやフルーツと楽しむのもオススメです!
(株)モトックス 西日本チーム 中村剛士
■「きめ細かく小さな泡を得るためにはすべての行程が重要なんだ」
~グラハムベック ブラン・ド・ブラン 2009年 南アフリカ(希望小売価格2600円)
南アフリカの「グラハムベック」といえば、南アフリカにとどまらずワールドクラスの傑出したスパークリングを生み出すことはすでに広く知られていることだ。それは故ネルソンマンデラ大統領やオバマ大統領が愛飲していることや、007の原作に登場しジェームズボンドがシャンパーニュのワインのように話すことからも明確なことだ。
南アフリカのもっとも重要なワイン産地ステレンボッシュからは車で3時間、ロバートソンは3億5000万年前の石灰土壌(ライムストーン)があることで有名だ。3億5000万年前といえばヨーロッパの石灰土壌で500万年前ぐらいだからいかに古い土壌であるかがおわかりであろう。まさにここにしかない特別な土壌といえる。また、この内陸の産地では、昼夜の温度差が12℃もあり、ブドウ由来の酸を生み出すのに適している。そして重要なことに、1月の日中温度が高いことから、例年3月にやってくるヒートウェイヴ(熱波)が来る前の1月末~2月上旬にブドウの酸を保ったまま収穫をすることができる点もこの産地が泡の生産に適しているゆえんだ。
10日間1時間ごとの畑の天候データや衛星からのGISによる計測で病気などの予測に活用するなどハイテクや最新の設備の導入という点ではシャンパーニュよりも進んだ技術を駆使しているのかもしれない。しかし、収穫はすべて手摘み収穫することで健全なブドウのみを収穫することができ悪い年でもいい結果を生み出す。
シャルドネは6つのクローンを使い分け、2つはシャンパーニュから、ほかの4つは収量が少なく複雑な味わいを生み出すブルゴーニュからのものを使用。区画ごとに分けて何十種類もの小さなタンクで発酵。それぞれのジュースの味を見極め最大150種類ものタンクを使い3か月かけてタンクの選別とブレンドを行う。このブランドブランについては50%はシャンパーニュ樽で発酵させることでワインに奥行きと深みを持たせている。
シャンパーニュ方式、つまり瓶内二次発酵を南アフリカではメトードキャップクラシックという。9か月の瓶熟と3気圧以上が必要になる。しかしこのブランドブランでいえば39か月という十分な瓶熟をかけている。この間、瓶を横に寝かせイーストとの接点を増やし、複雑な味わいを作り出す。
ガス注入のワインでは爆発的で大きな泡になる。彼らは瓶内二次発酵でしかできないきめ細やかな小さな泡を作り出すことを目指している。それはワインのもつフレーバーやエレガントさを大切に考えているからであり、ぶどうの素性の良さをダイレクトに反映するものとなる。
そのようなワインをつくるためには、きれいなブドウを作ること、プレスを速く優しくきっちり行うこと、シュールリーの時間や温度、低い温度での熟成などあらゆる工程のどれ一つとして怠ることはできない。セラーマスターのピーターフェレイラ氏は言う。「キメ細かく小さな泡を得るためにはすべての行程が重要なんだ」と。
そうやって作り出されたこのブランドブラン2009年は、繊細でエレガントな泡が絶え間なく現れ、レモンや洋ナシ、かんきつのフルーツ感を持ちながらもブリオッシュのような香ばしい味わいとうまく溶け合い、長い心地よい余韻が至福の時間を演出してくれる。
2014年インターナショナルワイン&スピリッツでトロフィー獲得をはじめ数々のコンクール受賞、プラッター4,5ボトルの傑出した評価、ティムアトキン氏91点などの評価は非凡な泡がゆえの高い品質の証明といえよう。
この冬、リーズナブルで間違いのない泡をご用意するならこの1本を試してみてください。
(株)モトックス 西日本チーム 平井満
■アルプスの王・48か月熟成、残糖5.5g。一押しのメト・ド・クラシコ
~ロータリ エクストラ・ブリュット アルペ・レジス 2008 イタリア(希望小売価格3150円)
アルペ・レジス=アルプスの王。
その名にふさわしく、標高が高く、日照条件の良い畑の、シャルドネ種のみから作られます。
つまり、このスプマンテは「ブラン・ド・ブラン」!
ワインは透明感のある黄金色、シャンパン・ゴールドという呼び方がありますが、
この場合は「スプマンテ・オロ Spumante-Oro」、つまり「金のスプマンテ」と言う言葉ががピッタリです。
アプリコットなどのフルーツを想わせる風味が湧き上がります。
そして、ひと口含むと・・・
香ばしいナッツのようなニュアンス、キレのあるミネラル感と果実味。
48ヶ月もの瓶内熟成を経たヴィンテージ入りスプマンテの魅力が目一杯発揮されていて、シャルドネの魅力を最大限に表現しているエクストラ・ブリュット。
残糖は、5.5g/Lの超辛口の泡。新鮮な魚貝はもちろん、前菜からお肉まで通して楽しめるキレのある味わい。是非この季節におすすめの泡です。
(株)モトックス 西日本チーム 大戸拓巳
■72ヵ月熟成が黄金の輝きを放つ
~ボーモン・デ・クレイエール フルール・ノワール ブラン・ド・ノワール ブリュット ミレジム フランス(希望小売価格7000円)
アプリコットのような風味とイースト香が引き立ち、口に含むと広がるミネラル感と熟成感は長い余韻の最後まで続きます。繊細な口当たりなのに骨格がしっかりとしており、 チーズと合わせる王道といえばシャンパーニュはシャウルスですが個人的にはミモレットの熟成させたものと合わせたいと思います!クリスマスにいかがでしょうか?
(株)モトックス 西日本チーム 吉田直紀
■限りなく上品で繊細、澄み切った味わい
~フランチャコルタ サテン2009 イタリア(希望小売価格5000円)
シャルドネ100%から造られるこのフェルゲッティーナのサテンですが、通常のフランチャコルタ サテンとは大きく異なる点が2つあります。
一つ目は、タイトルにもあります「限りなく上品で繊細、澄み切った味わい」です。
これは自社管理で栽培したブドウのみを使用することはもちろん、驚くべきはその贅沢なブドウの搾り方にあります。
まずフランチャコルタに使用するブドウは、樹齢10年以下の樹から収穫された房は品質基準に満たないものとして使用しません。そして収穫できたブドウの50%は質が劣るものとしてバルクで販売します。選ばれた50%のブドウから、フランチャコルタとして搾るジュースの量はそのうちの35%。つまり、フェルゲッティーナのフランチャコルタになれるのは、収穫したブドウの20%に満たない量なのです。
もう一つの特徴は、「熟成感」です。
通常のブリュットでも法定の18ヶ月に対し24ヶ月の熟成期間、エクストラ・ブリュットでは、法定36ヶ月に対し72ヶ月と、倍の年月を熟成させています。これは単に長くしただけではなく、様々な熟成期間を試した上で、一番良い品質を見極めたそうです。
これら2つの特徴から、感じられる味わいは、非常にクリーンでありながらもふくよかさを感じさせる味わいです。白い花を連想させる香りに、ほんの少し感じられる蜂蜜のような香りが華やかさを添えます。ブリュットが柑橘系の味わいであるのに対し、こちらは柑橘に加えて、さっぱりめの梨も加わった感じで繊細な泡立ちの清々しさと、心地よい酸味を含んだ上品な果実味が上手く調和しています。
(株)モトックス 西日本チーム 上野謙介
■まるで【ラズベリー】を頬張ったような果実味
~バルディビエソ ブリュット ロゼ(希望小売価格1250円)
「ロゼワイン」と聞くとネガティブな印象をもたれる方もいるかもしれません。
しかし、ロゼワインはフランス、イタリア、イギリスでは大変人気があり、消費量の30%はロゼワインだといわれております。
日本国内では、その量は3%程度といわれております。
なぜ?世界でそんなにロゼワインが飲まれているのでしょう?
それは、「食事にあう」からだといわれています。
ロゼには、白ワインのような繊細さやフレッシュ感、赤ワインのような飲み応えがございます。
つまり、赤ワインと白ワインの「良いとこ取り」ワインなんです。
更にこのワイン、赤ワイン顔負けの力強さや、チャーミングさ、そして色がとても綺麗なフレッシュピンクをしております。
それを可能にしているのが、高級品種であり、栽培も難しいとされるピノ・ノワールを75%も使用しているからなんです。
更に、更に、当ワインは「ロゼのスパークリング」ワインです。
発泡性であるが故に、更にお食事にあわせやすくなっております。
それは、「焼肉」や「中華料理」など脂が乗りやすい食事では、その脂をきれいに流してくれ、更に食事、ワインが進みます。
このワインには、「焼肉」や「中華料理」など脂の乗った料理もいいですが、ポークステーキやカルパッチョなどの普段、赤ワイン、白ワインをあわせるような料理にも持ち前の力を発揮してくれます。
つまり、前菜からメインまでその力を発揮してくれることと思います。
私は以前「ムール貝の白ワイン蒸し」とこのワインを合わせました。
色から合わせに行くと白ワインを手に取るところですが、ムール貝が旬でありコクがある時期であったので、このワインのコク、そしてフレッシュ感に合わせようと思い手に取りました。
結果は、大満足。
少し力強いかな?とも思っておりましたが、さすがピノ・ノワールの繊細さが前面に出てきており、大変おいしくいただきました。
この冬。
汎用性の高いこのロゼスパークリングを普段フレッシュな赤や、繊細な白と合わせている料理に合わせてみてください。
そして、ロゼワインが日本で更にご愛飲いただけますようによろしくお願いいたします。
(株)モトックス 西日本チーム 原直之
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