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有田焼 七代目弥左ヱ門
有田焼 七代目弥左ヱ門 松本哲  九州大学経済学部卒業後、某都市銀行に入社。 3年間勤めるが実家に呼び戻され家業を継ぐことになる。 現在のライフスタイルに合った有田焼ARITA PORCELAIN LABシリーズの開発と、泉山の陶石を使用し、有田焼の本来の良さを追い求めた、明治時代の逸品を復刻する精磁会社復刻プロジェクトを手がける。 身長186cm 体重90kg の野獣。

マイセンより~ドレスデン市内観光~


25日はマイセンから車で30分程度のドレスデン市内に行ってきました。

ドレスデンはマイセン市があるザクセン州の州都。
人口50万人の都市です。(日本で言うと広島市くらいの規模です)

今回は電車を使っての移動。
新市街(ノイエシュタッド)にあるマイセン中央駅からドレスデン中央駅までの移動です。

ドイツの駅には改札がありません。
打刻機がぽつんと駅のどこかに置いてあるのでそれにチケットを通さなければなりません。
たまにくる車掌さんに日時を打刻したチケットを見せなければいくらチケットを持っていても無賃乗車扱いになります。

ドレスデンまでは2階建の電車が走っています。
自転車も載せることができて本当に便利。


30分くらいでドレスデン中央駅に到着。

私はどうしても世界で一番美しいと言われているミルク屋さんに行ってみたかったので、ガイドさんにお願いして連れて行ってもらいました。

ミルク屋さんはドレスデン中央駅からトラム(路面電車)に乗って17分の場所にあります。
トラムもチケットを買って、打刻機を通さなければなりません。
面白いと思ったのは、チケットが時間制だという事。1時間乗り放題券を買ってミルク屋さんに向かいました。

途中、ドレスデン新市街駅近くの停留所でおり、ドレスデン新市街駅へ。
底にあるのはマイセン製陶所製のタイルでできた壁画。



ザクセン州にあるお城の一部をピックアップして壁画にしています。







この左上の部分がマイセンのアルブレヒト城です。

またトラムに乗ってミルク屋さんへ。

ミルク屋さんは残念ながら写真撮影禁止。
美しさはご自分の目で確かめて下さい。本当に綺麗でした。
ここのタイルはマイセン製ではないらしいのですが、さすがに手描きだけあって風合いがあり歴史を感じさせました。

ここではミルクをその場で買って飲むことができます。
バターミルク(飲むヨーグルトみたいな感じでかなり酸っぱい)と生ミルク(あっさりしていて甘みもあり飲みやすい)があり、どちらも1ユーロでした。めちゃうまでした。

チーズも売ってあり、その場でワインとともに頂くこともできました。
ワインを飲んでいるおじさんにまぎれて、ミルクを飲む日本人・・・(笑)なんかシュールな絵でしたよ。写真がなくて残念!

ミルク屋さんの隣はマスタード専門店。
色んなマスタードがありました。有名なハニーマスタードも色んな種類が!
お土産にちょっとだけ買ってきました。








モップ専門店もあり、なかなか楽しい小旅行でした。

お昼はフラウエン教会そばの民族料理屋さんへ。
ここはマイセン有田友好協会のレオさんが懇意にしているお店。このお店が発行するフリーペーパーのイラストに彼の絵が使われています。

伝統的なザクセン料理、ミュンヘン料理などが並び、非常にドイツ的。







一つ一つはとても美味しいのですが、いかんせん量が・・・。
最後は戦いとなってしまいます。
実は、クヌーデル(ジャガイモ団子、パンの団子)とシュニッツエル(薄いカツレツ)などは半分他の人と分けたのでこの量より少ないのですが、かなりしんどい。生野菜が食べたくなります。

午後からは世界一のパズルと言われるフラウエン教会、ヨーロッパのテラスと言われる川辺(ゲーテやラファイロ窯なんだと言われている芸術大学前)、をまわり、マイセン磁器を発明したベトガーが初めて磁器製作に成功したと言われる場所もありました。










エルベ川遊覧へ。

エルベ川を90分かけてゆっくりと巡ります。
途中にはドレスデン三城と言われるお城があったり、ワイン畑があったりとのどかな風景が広がります。私は2回目の遊覧でしたが、それでも楽しめました。本当に美しかった!!










遊覧の後はゼンパーオーパー、ツビンガー宮殿の中庭を見学。
時間の関係でう便がー宮殿の中は見ることができませんでした。残念。
ツビンガー宮殿の中には古伊万里がたくさん収蔵されています。

しかし、それらは一部であり、多くがアメリカへ流出したと言われています。
その原因は有田からの訪問団にあります。

およそ50年前、有田から東ドイツのツビンガー宮殿博物館館長宛にしつこく英文のメールを送った男がいました。それが香蘭社現社長のお父上、深川正さんです。
彼がしつこく、機関銃のように手紙を送り続けたことで国交の無かった東ドイツへ有田より訪問する事ができたと言います。
彼らは宮殿地下の収蔵庫で古伊万里を見せてもらう事ができました。その時の興奮がツビンガー宮殿担当の兵士などに伝わったのでしょう。
東ドイツ、西ドイツが統一される頃までに多くのめぼしい古伊万里は担当の兵士などのよってアメリカなどに売りさばかれたといういいます。

もしかしたら、有田からの訪問団が訪れていなかったら古伊万里の価値が分からない彼らはお金に換えることはなかったかもしれません。
しかし、古伊万里の価値も分からないままだったかも知れません。

もしツビンガー宮殿に行かれる際は必ず、宮殿内の美術館をご覧ください。
有田で作られた最高の古伊万里をご覧いただくことができます。

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