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インタビュー

「北九州の資さん」から「世界で愛される資さん」へ。第二創業期をリードする佐藤崇史社長が語る、「資さんうどん」の未来とは?

1976年の創業以来、「幸せを一杯に。」を使命にファンを増やし続ける「資さんうどん」。福岡県を中心に45店舗以上を展開する同店は、2019年7月、佐賀県に初出店し、2020年4月には熊本県にも初出店を予定。今後は九州、さらには海外へと出店を進めていくという。2018年3月に社長に就任した佐藤崇史氏に、「資さんうどん」の魅力や今後の展開などについて話を聞いた。



北九州から福岡、佐賀、熊本へとエリアを拡大! それぞれの地域で支持される店づくりをめざす

——ところで。以前からサービスの良さを感じていらっしゃったそうですが、実際にどのようなところが強いとお感じですか?
私自身、ここにくる前に飲食業や小売業に関わってきましたが、「資さんうどん」のスタッフは、「私が資さん(の代表)なんだ!」という責任感を強く持っているところが凄いと感じています。その強い責任感とお客様への愛情を持ってお仕事していただいています。「資さん」のことをよく知っている北九州や福岡では、DNAが伝わりやすいため、新人スタッフでも1教えたら10理解してくださいます。一方で、昨年の夏には佐賀にお店をオープンし、今春には熊本にもお店をオープンしますが、「資さん」を知らない人たちに「資さん」ではこのようなサービスを提供するんだと理解していただくにはどうすればいいかというのは、大きなチャレンジだと思っています。
——長年、北九州エリアで展開されてきましたが、2010年には福岡エリアに出店されましたね。
はい。当初は話題性もあり、さまざまなメディアが福岡進出を取り上げてくださいました。ただ、その後しばらく苦戦したんですよね。「資さん」は、お客様の声を大事にしている会社です。お客様に投函いただいたお褒めの言葉、お叱りの言葉を重視して活用していますが、福岡エリアに出店したときは「味が濃い」「麺がかたい」という声が多くあがったそうです。福岡の皆さんが慣れ親しんだ博多うどんと比較すると、そう感じられることも理解できます。福岡の味に合わせた方がいいのか、これまでやってきた自分たちの味でやっていった方がいいのか、社内でも議論を重ねたそうです。そのときは、これまで培ってきた味でやっていこうとなり、信じて続けていたらお客様は自然と増えてきました。福岡エリアに出店してようやく10年になりますが、「資さん」のうどんを自分たちのうどんと思ってくださっている若い世代の方も増えていて、嬉しい限りです。
——エリアを拡大されていくにあたり、心がけていることはありますか?
全ての店が「地域1番店を目指して努力する!」ということですね。北九州、福岡、山口、佐賀、熊本という場所は関係なく、それぞれの地域にある「資さんうどん」が、それぞれの地域の方においしいうどん屋さんだと思っていただけることが大事だと考えています。味やメニュー、サービスは素晴らしいので、どこでも通じるという自信はあります。時間はかかりましたが、福岡エリアでも地域に根付くことができましたので、これからエリアを広げていくとしても、この味をちゃんと提供して、お客様に愛着を持っていただく店づくりをしていきたいと考えています。
——今後の店舗展開についてはどうお考えですか?
まずは九州全域での展開ですね。今春には熊本への出店を予定していますが、お客様からのご要望がある地域(出店を待ってくださっている地域)から優先して出店していきたいと考えており、まずは「北九州の資さん」から「九州の資さん」になることをめざしています。また、昨年3月にはショッピングモール内にも初めて出店したのですが、これまで中心だったロードサイドのみならず、さまざまなタイプのお店にもチャレンジしていきたいですね。
——商品に関してはいかがでしょう?
「資さんうどん」の商品は100以上あり、さまざまな組み合わせを楽しんでいただきたいですね。また、現在は季節の限定メニューを展開し、お客様の選択肢を広げることを意識しています。
——海外展開についてもお聞かせいただけますでしょうか。
「北九州の資さん」から「九州の資さん」へ。その先には「世界中で愛される資さん」をめざしていきたいと考えています。具体的には1~2年以内にはアジアに進出しようと計画しており、現在、調査やテストマーケティングをしている状況です。昨年7月に台湾の食のイベントに出展したところ、100名ほどの行列ができ注目を集めました。出店先が決まったわけではないですが、これからさまざまなチャレンジをしていく中で、スタッフも自信になったようです。

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