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編集長コラム

【COLUMN Vo.10】2015年はこれまでやってきたことを確定させる年


明けまして、おめでとうございます。

新年と共に急激な冷え込みが訪れておりますが、皆様はお正月を如何お過ごしでしょうか?
おそらく「飲食店に正月はないよ」という方も多いと思います。

人が休んでいる時ほど忙しいのが飲食店ですね。
飲食店は大変です。
でも、飲食店は楽しい。

フードスタジアム九州は昨年9月にオープンした、まだまだよちよち歩きの新しいメディアではありますが、そんな”楽しく”あろうとする飲食店の皆さまを応援いたします。

本年も、よろしくお願い申し上げます。

 

さて、やはり年頭において気になるのは2015年という年がどんな年になるのか?ということでしょう。

それについて少しだけ書いておきます。

神田昌典というマーケティングの分野で日本を代表するコンサルタントがいらっしゃいます。90年代まで大企業以外では使われることのなかったマーケティングという考え方と手法を、00年代初頭に中小企業に導入した立役者として名前を聞いたことのある人も多いと思います。

その神田昌典氏が2011年の東北大震災を受けて2012年に発表した「2022――これから10年、活躍できる人の条件」という本があります。
その本の中で神田氏は「歴史は70年サイクルで回っている」という1つの仮説を紹介しています。

その説によると、2011年の東北震災は70年前の1941年の太平洋戦争開戦に並ぶ、それまでの時代が終わりへと向かう象徴的な事件であり、1945年の太平洋戦争終戦がその時点での日本の社会のあり様を180度転換させたように、2015年にそれに匹敵する象徴的な事件が起きるだろうと予想されています。

この歴史サイクル説は昔からある思考ゲームの1つとして、それ自体は珍しいものではありません。(60年周期、40年周期、色々あるので興味のある方は調べてみて下さい)

神田氏もこの歴史サイクル説を読み物としての面白さの1つとして提示していると思いますが、それでもこれから2012年から2022年の間で起きる社会的な変革を予測した上で、2015年に社会が転換する何がしかの事件が起きると言う神田氏の予想は、政治的・社会的に逼塞した今の状況を考えるとあながち間違ってはいないと感じられます。

あるいは事件と言うセンセーショナルなものになるかどうかは別にして、2015年と言うのが社会的な転換期になることは充分に予想できます。
2015年という年は、そういう年になる可能性が高いのです。

その上で、私達が2015年に何をすべきか?
それは、今自分達がやっていることを確定させるという作業です。

飲食店は料理とサービスを通じてお客様を笑顔にする仕事です。
その笑顔にするための技術を、「見える化」する。
レシピにする、マニュアルに落とし込む、ビデオに撮る、チャート化する、方法は色々あります。

しかし、先ずは自分達のやっていることを「見える化」して確定させることで、社会的な大きな変化が起きたとしても、その技術が次に応用できるものに変わります。

逆に「見える化」されずに確定されなかった技術は、変動の波の中で応用もままならずに流されてしまう。

応用するために、確定させる。

それが2015年にすべき仕事になるだろうと私自身は予想しています。

この予想はあくまでも私の予想です。
神田氏のいうように2015年に何かが起こるとも言い切れません。

しかし、上に書いたことはそれを度外視しても企業としてやっておいて損はない作業です。

これまでやってきたことを「見える化」する作業。

 
これまでまだ取り組まれていなかった方は、今年それに取りかかることを強く進言いたします。

 





島瀬武彦島瀬モノクロ横

1971年7月20日生まれ。山口県山口市出身。学習院大学フランス文学科中退後、家業の喫茶店の2代目として飲食店経営に関わる。山口県山口市徳地という山の中の田舎の立地に苦戦する中で、神田昌典氏が主宰する「顧客獲得実践会」に参加。通販業界が使うダイレクトレスポンスマーケティングの手法を飲食店の集客に応用することで売上を劇的に改善。2004年よりマーケティング・戦略コンサルタントとして活動。2014年よりフードスタジアム九州編集長を務める。

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