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有田焼 七代目弥左ヱ門
有田焼 七代目弥左ヱ門 松本哲  九州大学経済学部卒業後、某都市銀行に入社。 3年間勤めるが実家に呼び戻され家業を継ぐことになる。 現在のライフスタイルに合った有田焼ARITA PORCELAIN LABシリーズの開発と、泉山の陶石を使用し、有田焼の本来の良さを追い求めた、明治時代の逸品を復刻する精磁会社復刻プロジェクトを手がける。 身長186cm 体重90kg の野獣。

朝から大惨事!刷毛巻ピンチ!?~LABの現場から~


社内の若手だけのLINEグループがあるのですが、(僕も入れてもらっています。みんな言いたい放題なんですけどね。)
そこに始業時間ギリギリに流れてきた

「なんじゃこりゃー!」

の文字。


「なんじゃこりゃー!」と思って開いてみると大惨事の写真が送られてきていました。

LABシリーズでは定番の技法、刷毛巻。
刷毛巻は釉薬に絵の具を混ぜたものを刷毛を使って塗っていきます。
釉薬と絵の具を混ぜると言っても、マドラーでクルクルというわけにはいきません。
ポットミルを使って2日間ほど連続でかき混ぜ続けます。





これに材料を入れて機械に乗せて回します。
ずっと工場内はカラカラカラカラと玉が回る音がしています。

見ていただければわかると思いますが、ポットも結構厚いですよね。
それがこんな感じに割れていたんです!!


内側から割れていたみたい。

ビックリして現場に行ってみると朝から下絵付けの職人さんが片付けてくれていたみたいで、
私が駆け付けた時には床は綺麗になっていました。





とは言え、出来上がりに時間のかかる釉薬。
1ポット分は作り直しです。

刷毛巻はこんな風にして作ります。



簡単に見えますが、ムラにならないように、毛が残らないようにとか、気を使います。
毛が残ったまま焼いてしまうと、そこだけ凹んでしまい「割れ」のように見えます。
毛を取ろうと触ってしまうと、そこだけ風合いが変わってしまうため、毛が残らないように刷毛の毛が抜けないように
先にブラッシングして取れる毛を取ってしまってから作業に入ります。

とても手がかかりますが、人気の製品は刷毛巻が多いです!

刷毛巻のシリーズ



朝からビックリした出来事でした。

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